ハーバルアストロロジーとは、西洋占星術の星の配置をもとに、自分に合うハーブやアロマ(精油)、フラワーエッセンスを選んで心身を整えていく考え方です。星と植物の対応を読み解く、古くからの自然療法の知恵といえます。
はじめにお伝えしておくと、ハーバルアストロロジー(星×ハーブ・植物)と、当研究会が扱うクリスタルアストロロジー(星×天然石)は、別々の体系です。扱う自然物が植物か石かが違います。ただし「星と自然物は対応している」という同じ思想を土台に持つ、姉妹のような関係にあります。このページでは、ハーバルアストロロジーそのものを、歴史と対応表とともにご紹介します。
ハーバルアストロロジーとは
ハーバルアストロロジーは、占星術(アストロロジー)とハーブ(植物療法)を結びつけた考え方です。ホロスコープに表れる星のエネルギーを、ハーブやアロマ、ハーブティー、フラワーエッセンスといった植物の力でサポートしていきます。
その根底にあるのは、占星医学(メディカルアストロロジー)の伝統です。かつて医学と占星術が分かちがたく結びついていた時代には、どの植物がどの天体や星座のエネルギーを宿しているかが読み解かれ、治療や養生に用いられてきたと言われます。
現代では、難しい医療的な使い方ではなく、自分の太陽星座や月星座に縁の深い香りを暮らしに取り入れる、というやさしい楽しみ方が広がっています。
ハーバルアストロロジーの歴史
星と植物を結びつける発想は古代にさかのぼるとされ、ルネサンス期のヨーロッパで体系的に深められていったと考えられています。
とくに知られているのが、17世紀イングランドの薬草学者で占星術家のニコラス・カルペパーです。彼の著した『Complete Herbal(カルペパー ハーブ事典)』は、現代のハーブ療法やアロマテラピーの源流のひとつとされています。カルペパーは「薬草は太陽・月・各惑星の支配を受ける」と説き、7つの惑星と12の星座が人体のどの部位に対応するか、そして各天体に対応する植物は何かを、占星術の観点から解説しました。
こうした「植物にも星の対応がある」という考え方は、のちに「天然石にも星の対応がある」という発想へとつながっていきます。諸説ありますが、ハーバルアストロロジーはクリスタルアストロロジーのような自然物と占星術を結ぶ体系の、先輩格にあたる知恵だといえます。
惑星とハーブの対応
ハーバルアストロロジーでは、7つの古典的な天体それぞれに、性質(四元素や温・冷・乾・湿)の近いハーブが対応するとされています。代表的な対応は次のとおりです。あくまで伝統的な分類のひとつであり、諸説あります。
| 天体 | 元素・性質 | 対応するハーブ(例) | 働きの傾向 |
|---|---|---|---|
| 太陽 | 火・熱/乾 | カモミールジャーマン、カレンデュラ、ローズマリー、ジュニパー | 生命力・心臓・血の巡り |
| 月 | 水・冷/湿 | クリーバーズ、メリッサ、ローマンカモミール | 体液・排出・感情の鎮静 |
| 水星 | 土・冷/乾 | ラベンダー、フェンネル、バレリアン、リコリス | 神経系・呼吸器・思考の整え |
| 金星 | 水・冷/湿 | ローズ、エルダーフラワー、タイム、レディースマントル | 鎮静・浄化・美容(対応ハーブが最も多いとされる) |
| 火星 | 火・熱/乾 | ジンジャー、ネトル、ホップ、ガーリック | 血液浄化・活力・温め |
| 木星 | 風・温/湿 | セージ、ダンデライオン、リンデン、メドウスイート | 肝臓・滋養・拡張 |
| 土星 | 土・冷/乾 | ホーステール、マレイン、シェパーズパース | 引き締め・凝縮・体液バランス |
12星座とハーブ・アロマの対応
星座にも、それぞれの支配星の性質に沿ったハーブや精油が対応するとされています。伝統的な占星術では、ひとつの天体が複数の星座を司ります。代表的な対応を一覧にまとめました。こちらも諸説あるため、ひとつの目安としてご覧ください。
| 星座 | 支配星 | 対応するハーブ・精油(例) |
|---|---|---|
| 牡羊座 | 火星 | ブラックペッパー、バジル、ジンジャー、コリアンダー |
| 牡牛座 | 金星 | ローズ、イランイラン、ゼラニウム、マートル |
| 双子座 | 水星 | ラベンダー、フェンネル、ペパーミント、クラリセージ |
| 蟹座 | 月 | ローマンカモミール、メリッサ、ジャスミン、レモン |
| 獅子座 | 太陽 | ローズマリー、スイートオレンジ、カモミール、フランキンセンス |
| 乙女座 | 水星 | フェンネル、ディル、ラベンダー、オレガノ |
| 天秤座 | 金星 | ローズ、ゼラニウム、ペパーミント、タイム |
| 蠍座 | 火星(伝統) | バジル、ブラックペッパー、ジンジャー、クミン |
| 射手座 | 木星 | セージ、レモンバーベナ、メリッサ、フェンネル |
| 山羊座 | 土星 | シダーウッド、サンダルウッド、ユーカリ |
| 水瓶座 | 土星(伝統) | シダーウッド、ユーカリ、ラベンダー |
| 魚座 | 木星(伝統) | メリッサ、ジュニパー、セージ、レモンバーベナ |
占星術には伝統的な支配星と現代的な支配星があり、ハーバルアストロロジーでは古典的な7天体の支配星を用いることが多いとされています。そのため蠍座は火星、水瓶座は土星、魚座は木星として対応づけられています。
暮らしへの取り入れ方
難しく考える必要はありません。まずは自分の太陽星座、または月星座に対応するハーブや香りから試してみるのがおすすめです。
アロマとしてディフューザーで香らせる、ハーブティーとして飲む、入浴に取り入れる、フラワーエッセンスとして使うなど、方法はさまざまです。太陽星座のハーブは「自分らしさを引き出したいとき」、月星座のハーブは「気持ちを落ち着けたいとき」に選ぶ、という使い分けも親しまれています。
香りや植物には体質との相性や注意点(妊娠中の使用など)もあるため、体調に合わせて無理のない範囲で楽しんでください。
ハーバルアストロロジーとクリスタルアストロロジー(天然石)の関係
ここまで見てきたハーバルアストロロジーは、植物・ハーブを扱う体系です。一方で、当研究会が探究しているクリスタルアストロロジーは、同じ「星と自然物の対応」という思想を、天然石に見出すものです。
植物が星のエネルギーを宿すように、天然石もまた色や産地、神話、支配星を通じて星と響き合う、と研究会では考えています。ハーブが香りで星を支えるなら、石は手のなかの存在として星と自分をつなぐ、という違いです。植物に惹かれる方はハーブを、石に惹かれる方は天然石を、というように、自分に合う自然物を選んでいただけたらと思います。
星座ごとの天然石については 十二星座の星座石一覧 で、自分に縁の深い石の見つけ方については 守護石とは でくわしく解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. ハーバルアストロロジーとクリスタルアストロロジーは同じものですか?
いいえ、別の体系です。ハーバルアストロロジーは星とハーブ・植物の対応を扱い、クリスタルアストロロジーは星と天然石の対応を扱います。共通するのは「星と自然物は対応している」という思想です。
Q. 占星術の知識がなくても始められますか?
はい。まずは誕生日でわかる太陽星座に対応するハーブや香りを試すだけでも始められます。月星座まで知ると、より細やかに選べるようになります。
Q. ハーブはどのように使えばよいですか?
アロマ(精油)として香らせる、ハーブティーにする、入浴に取り入れるなど、無理のない方法で大丈夫です。体質や状況によって合わないものもあるため、少量から試すことをおすすめします。
Q. 対応するハーブが資料によって違うのはなぜですか?
星と植物の対応には複数の伝統や解釈があり、諸説あるためです。これは欠点ではなく、読み解きに幅があるという豊かさだと研究会では捉えています。


